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リスク管理

反社チェックとは?必要な理由と、具体的な実施方法や対処方法を解説!

皆さん、反社チェックはしていますか?

 

「反社チェックって大変」

「どうやっていいか正しいやり方が分からない」

このようなお悩みがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

ひとたび反社会的勢力(反社)と取引をしてしまうと「コンプライアンス違反企業」などといった風評被害によって様々な不利益を被る可能性があります。

本記事では、

 

・反社チェックとは何か

・なぜ企業で「反社チェック」を行う必要があるのか

・反社チェックの実施方法

・反社と判明した際の対処法

 

について解説いたします。

反社チェックへの理解を深めて、事業活動に活かしましょう。

 

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反社チェックとは?

まず、「反社チェック」とは企業が契約や取引を始める前に、相手が「反社会的勢力」に関係していないか見極める作業のことを言います。

 

反社チェックは別名コンプライアンスチェックとも呼ばれています。では、反社会的勢力とは具体的にどのような存在を指すのでしょうか?

 

法務省が2007年に出した「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」では、以下のように定義されています。

 

「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人」

「暴力団、暴力団関係企業、総会屋、社会運動標ぼうゴロ、政治活動標ぼうゴロ、特殊知能暴力集団等」

 

2019年には、芸能人が反社会的勢力の会合に参加していたことが明るみとなり、大きな社会問題になりました。これにより、「反社チェック」という言葉を耳にする機会も増えてきたのではないでしょうか?

 

反社チェックが必要な理由3つ

では、なぜ反社チェックを行う必要があるのでしょうか?

反社チェックは企業のコンプライアンスだけの問題ではありません。もし取引を行ってしまったときにトラブルが生じることも。ここでは、改めてその必要性を解説します。

 

【1】政府指針や条例で定められている

総務省発表の、「企業が反社会的勢力による被害を防止するための指針」の中では「反社会的勢力との関係遮断のための取組みをより一層推進する必要がある」と記載されています。

 

実際に、暴力団は組織実態を隠蔽し、資金獲得活動を巧妙化させているのが現状です。

 

企業や一般市民が暴力団と関係性を持たないことを目的とし、2011年からは「暴力団排除条例」が全都道府県で施行されました。

 

しかし、近年は暴力団がコロナ貸付金を騙し取る事例も発生しており、企業や市民は被害に合う可能性が高くなっています。

 

これらの対応として、企業は内部統制システムの法令順守・リスク管理等に取り組むことが求められています。

 

【2】反社との取引が明るみになると、企業存続の危機に陥る可能性がある

情報伝達の技術が向上したことにより、近年では社会の企業に対する監視が強まり、コンプライアンスがいっそう重要度を増しています。

 

もし、反社との取引が明るみになると以下のような可能性が考えられます。

「上場廃止」

「銀行からの融資停止」

「コンプライアンス違反企業というレッテルを貼られる」

「暴力団排除条例違反で罰則が科せられたり、行政指導が行われたりする」

 

このように反社との繋がりによって企業存続の危機に陥る可能性があります。

 

【3】反社との取引を行った結果、反社から不正請求されるリスクがある

反社会的勢力は、取引を行う企業に対して不当な要求を突き付けてくる可能性があります。

 

例えば、場所代・用心棒代などとして飲食店などに金銭の支払いを求める「みかじめ料」や、株主総会の議事進行を妨害するなどと脅して会社に金銭を要求する「総会屋」などが、不当な要求の最たる例です。

 

また、「反社会的勢力と取引を行ったことを世間に知らしめる」と脅され、不当要求をされることも考えられます。

 

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反社チェックを行う対象とタイミング

ここまで反社チェックの重要性について解説しましたが、どのような場合に反社チェックを行えばよいのでしょうか?

 

【1】取引先企業

新規取引の場合、取引が開始されるタイミングで実施します。

 

既存取引先との継続取引の場合、年1回など一定期間ごとに継続して反社チェックを行います。以前は問題がなかった取引先でも、いつの間にか反社と繋がっていることも考えられるため継続的なチェックが重要です。

 

【2】自社社員

自社の役員就任時は就任前に反社チェックを行います。本人以外にも、親族や親族が経営する企業なども含めて実施しましょう。役員の場合は、特に組織内の責任あるポジションを任せることも多く、後から反社との関わりが明るみに出ると取り返しのつかないことになってしまうため特に注意しましょう。

 

従業員を雇用する場合も反社チェックを行います。正社員だけではなく、アルバイトやパートも対象に行いましょう。現代ではSNSを通じて個人と暴力団がつながるケースも見られ、実際に事件や詐欺に加担する事例も出てきています。

 

【3】株主

株主を増やす、変更する場合もチェックは必要です。株主になる前に、その個人の反社チェックを行い、相手が法人の場合には代表者や役員等、組織の外部関係者をチェックします。仮に、株主に反社関係者がいた場合、その会社も反社と関わりがあるとみなされる可能性もあります。

 

反社チェックの方法

では、実際に反社チェックを行う場合、どのような方法で行えばよいのでしょうか?

ここからは、反社会的勢力かどうかをチェックする方法をいくつか紹介します。

 

【1】自社で調査する

新聞のデータベースやインターネットで相手方の企業情報を調べるのは最も簡単な反社チェックの方法です。

例えば、取引先の企業名や代表者名を「暴力団」や「検挙」などの言葉と合わせて検索することで確認できます。同姓同名の人物の情報や根拠がない情報なども出てくるので、慎重に調べることが重要です。

 

【2】専門機関を利用する

より正確性の高い情報を得たい場合、また、自社の調査により反社会的勢力の疑いがあると判明した場合には、専門機関である調査会社に調査を依頼するという方法が考えられます。直接企業に足を運んでもらい、その企業の実態や風評を近隣の企業などへ聞き取りを行ってくれることもありますし、非常に精度の高い情報を得ることができます。

 

【3】行政機関に照会する

行政機関に照会することで反社チェックを行うことも可能です。警察や各都道府県に設置されている「暴力追放運動推進センター(暴追センター)」に相談しましょう。

 

警察は「暴力団排除等のための部外への情報提供について」という通達に基づいて、対象企業の登記や本人確認資料、暴排条項が入った契約書などを提出したうえで、必要性が認められれば可能な範囲で情報を提供してもらえます。

 

【4】契約で反社会勢力排除事項を定める

契約を締結する際に「反社会的勢力の排除」についての条項を定めることも「反社チェック」の一つの方法です。契約を締結する段階で、取引相手が暴力団・暴力団員などの反社会的勢力ではないことや、反社会的勢力との関係がないことを約束させることで、相手方に注意を促すことができ、相手が反社条項を定めることに抵抗を示した場合には、相手方との取引を中止するといった対応が可能となります。

 

相手が反社と判明した場合

では、ここからは相手が反社だと判明した場合の対処法について解説します。

 

【1】上司や関係部署に相談する

まず、取引先が反社の可能性が高い場合、その時点で上司や部下に相談しましょう。一度深いつながりを持ってしまうと、なかなか関係性を断ち切れなくなるので、早めに周囲に相談することが重要です。

 

【2】弁護士、警察に相談する

顧問弁護士や警察へも、反社の可能性が高いと分かった段階で早めに相談してください。弁護士からの内容証明郵便を送るなど、法的手段を検討するのも1つです。

 

【3】取引を中止する

もし取引を中止する場合、中止する理由を正直に伝えてはいけません。なぜなら、訴訟を起こされたり慰謝料を請求されたりする可能性があるからです。

 

そのため、「自社の審査基準は非公開であるため教えられない」と伝えるのが賢明です。

 

反社チェックを効率化するには?

正確性を高める一方、反社チェックを自社でやるとなると、専門的な知識に加え、手間もかかります。より効率的にチェックを行うには、外部ツールを活用するのが近道です。

 

反社チェック専用ツール「RISK EYES(リスクアイズ)」では、 WEBニュース記事、新聞記事といった公知情報を用いて、取引先に反社会的勢力の疑いがあるのか、犯罪に関与した疑いがあるのかなどのスクリーニングを実施してくれます。1件あたり300円~で月間最低利用料金は15,000円となっています。

 

名刺管理ツールの「Sansan」には、反社チェックオプションが用意されています。名刺をスキャンするだけで、反社会的勢力との関わりを検知し、取引先を自動スクリーニングできるサービスです。料金は個別の見積もりとなるようですが、Sansan本体の月額利用料金の20%程度がかかることが想定されています。

 

売掛金に保証をかけて、反社チェックの手間も無くす「URIHO」

こうした反社チェックツールを活用するのも一つですが、さらに取引のリスクに備える方法として売掛金保証サービス「URIHO」も有効です。

利用するにあたっては、まずURIHOが取引先の与信審査を行います。この審査の際に「反社チェック」も行い、該当する取引先は否決されます。そして審査を通過した日以降の取引が保証の対象となり、万が一支払い遅延や未払いが発生しても、URIHOが代金を100%支払ってくれるのです。

 

このように、URIHOで売掛金に保証をかけておくことで、反社社会勢力との取引を避けるとともに、売掛債権のリスクを排除することができます。

 

したがって、URIHOでの審査を通らないということはそもそも取引をしない方が無難な相手という考え方をすることで、自社の与信管理自体を強化することが可能です。

 

初回の1ヵ月は無料となっていますので、この機会に試してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

今回は反社チェックが必要な理由や具体的な方法について解説しました。今後も企業のコンプライアンスはより一層重要になってきますので、反社会的勢力と関わりを持ってしまうことがないよう、細心の注意を払いましょう。

 

一方で、反社チェックは自社で行おうと思うと手間もコストもかかるので、自社での運用が難しいという方は、専用の外部ツールやURIHOのような反社チェックと売掛金保証がセットになったサービスの利用も検討してみてください。

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