(株)BALMの概要
- 法人名:(株)BALM(旧:(株)ビッグモーター)
- 所在地:東京都港区赤坂2-14-11
- 代表者名:和泉伸二
- 業種:中古自動車販売ほか
- 資本金:1億円
- 倒産形態:民事再生法申請
- 負債総額:約831億円
(株)BALMについて
1976年に山口県岩国市で創業した(株)BALM(旧:(株)ビッグモーター)は、自動車修理工場としてスタートしました。その後、中古車販売事業を加え、積極的な出店やM&Aを通じて事業を急拡大。「BIGMOTOR(ビッグモーター)」のブランドで中古車販売を主軸に、車検、修理、板金塗装、損害保険など多岐にわたるサービスを展開しました。2002年3月期に売上高100億円を突破し、2015年9月期には1000億円を超える売上を記録しました。さらに2021年9月期には売上高4567億円、最終利益123億円を達成するなど、業界大手としての地位を確立していました。
しかし、2018年ごろから不適切な会計処理が発覚し、幹部による売上の前倒しや架空計上が行われていたことが明らかになりました。また、2020年以降には修理の過大見積もりや不必要な修理が発生し、損害保険会社から問題視されました。その後、特別調査委員会の調査で、ヘッドライトカバーの意図的破損など数々の不正行為が判明。さらに、店舗周辺での街路樹や植え込みが除草剤被害を受けた可能性も指摘され、コンプライアンス意識の欠如が露呈しました。この一連の問題により信用は大きく失墜しました。
2024年3月には伊藤忠商事(株)が名乗り出て再建に着手。同年5月1日には、中古車販売を含む全事業を(株)WECARSに吸収分割方式で譲渡し、社名を(株)ビッグモーターから(株)BALMに変更しました。
同社は、保険不正請求問題に関連する補償対応を進めていましたが、未確定の潜在債務を確定させるため、2024年12月2日に東京地裁へ民事再生法適用を申請しました。監督命令も同日付で受け、申請代理人に西村あさひ法律事務所の柴原多弁護士、監督委員にLM虎ノ門南法律事務所の瀬戸英雄弁護士が選任されました。
また会社側は、「現在保有する手元現預金および将来収入を保全しつつ、被害に遭われた少額債権者および債権者様への早期弁済を目指す。今回の民事再生手続きは、未確定な潜在債務を早期確定し、全額弁済を目指す方針のもと申立てたもの。」との声明を発表しています。
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※本記事は株式会社東京商工リサーチが発行する「TSR情報」掲載の「倒産速報」を参照し、作成しております。
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