(株)秀和システムが法的整理を弁護士一任

法人名:(株)秀和システム
所在地:東京都江東区東陽2-4-2
設立:1974年12月(昭和49年)
代表者:上田 智一 社長
業種:出版業
倒産形態:弁護士一任
負債総額:約18億9,300万円(2024年3月期決算時点)
(株)秀和システムは、実用書や資格、ビジネス関連書籍を中心に展開する出版社で、特にIT関連の入門書や技術書で広く知られています。2002年7月期には売上高27億2,134万円を記録し、出版業界での存在感を高めました。
しかし、その後は出版不況の影響を受けて売上は減少傾向となり、近年は年間売上高が20億円を下回る水準に落ち込んでいました。2015年12月には上田智一氏が当社を買収し、積極的なM&Aを展開。当社を中心とした企業グループを形成し、2021年5月には(株)FUNAI GROUP(旧:船井電機(株))に対してTOB(株式公開買い付け)を行い、傘下に収めました。
船井電機グループは持株会社制に移行し、2023年2月には新たに船井電機(株)を設立しましたが、買収したミュゼプラチナムの広告トラブルや液晶テレビ事業の不振が業績に影響。2024年9月には上田氏が代表取締役を辞任し、10月には船井電機が破産開始決定を受けました。
秀和システムもグループ中核企業として動向が注目されていましたが、2025年1月に債権者として東京地裁へFUNAI GROUPに対する民事再生法の適用を申し立てるなど、自社の資金繰りにも影響が及んでいました。この申立ては2月に取り下げられ、経営の混乱が続く中で信用不安が拡大。出版物の返品増加により資金繰りが一段と悪化し、私的整理も模索していましたが、2025年7月1日、ついに法的整理を弁護士に一任する通知を取引先に行い、事実上の経営破綻に至りました。
売掛金保証サービス「URIHO(ウリホ)」は、取引先の倒産や未入金時に取引代金を代わりにお支払いするサービスです。事前に取引先に保証をかけておくことで、与信管理をしなくても安心して取引を行うことができます。また、督促業務に時間や労力を割く必要がなくなり、営業活動に集中することが可能です。
また、URIHOはすべての手続きがWeb上で完結し、スピーディに利用開始することが可能です。売掛金の回収にご不安がある場合は一度導入をご検討ください。
※本記事は株式会社東京商工リサーチが発行する「TSR情報」掲載の「倒産速報」を参照し、作成しております。
関連記事