

(株)KWCの概要
- 法人名:(株)KWC(旧:(株)ワールドコーヒー)
- 所在地:京都府京都市右京区西京極南庄境町51(登記上:同市左京区北白川久保田町1)
- 代表者名:戸塚晴彦(代表清算人)
- 業種:コーヒー豆卸・喫茶店経営
- 資本金:3200万円
- 倒産形態:特別清算開始決定
- 負債総額:12億5108万円
(株)KWCについて
(株)KWC(旧:(株)ワールドコーヒー)は、1959年5月に喫茶店として創業し、1970年に法人化しました。京都市内を中心に「ワールドコーヒー」の店名で喫茶店を展開し、一時は15店舗を運営していました。また、コーヒー豆や食品材料の卸売を手掛け、地元の喫茶店や有名ホテル、商社経由でスーパーなどにも販路を築き、1989年には売上高約23億円を記録していました。
しかし、バブル崩壊後の長期的な景気低迷に加え、顧客の嗜好変化や大手チェーンの多店舗展開により、主な取引先である中小喫茶店の経営が苦戦し、その影響で業績も悪化の一途をたどっていました。2010年11月には健康補助食品の販売を行っていた関連会社を吸収合併したことで、借入が14億円以上に膨らみ、債務超過に転落しました。所有不動産を売却して資金を確保したものの、金融債務の圧縮は進みませんでした。さらに、コンビニコーヒーの普及による市場競争の激化により、2019年7月期の売上高は6億7859万円に減少しました。
新型コロナウイルスの影響で喫茶店の利用客が大幅に減少し、店舗数も5店舗まで縮小しました。2021年7月期には売上高が4億8890万円まで落ち込み、3951万円の赤字を計上し、債務超過額も拡大しました。コロナ関連融資や助成金・協力金を活用して経営を維持していましたが、最終的に中小企業活性化協議会の支援を受け、2023年10月に新会社(株)ワールドコーヒー(TSR企業コード:860239110)を設立し、事業を移管しました。当社は(株)KWCに商号を変更し、新会社は大阪で飲食事業を展開する企業の支援を受けて事業を継続することとなりました。旧会社である(株)KWCは2024年8月31日の株主総会決議を経て解散し、2024年1月24日に京都地裁より特別清算開始決定を受けました。
近年、カフェ市場は大手チェーンやコンビニコーヒーの普及により、個人経営や中小規模の喫茶店が厳しい競争にさらされています。特に京都のような観光地では、観光客の減少が大きな影響を与えました。健康補助食品販売の関連会社を吸収合併したことで債務が急増し、経営負担が増大。コロナ禍による売上低迷も加わり、最終的に金融債務の返済が困難となりました。事業を新会社へ移管することでブランドの存続を図りましたが、旧会社の債務は圧縮できず、清算手続きを選択せざるを得ませんでした。その結果、(株)KWCは解散し、特別清算手続きに入ることとなりました。

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※本記事は株式会社東京商工リサーチが発行する「TSR情報」掲載の「倒産速報」を参照し、作成しております。
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