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証憑書類とはなにか保存期間と種類の解説

証憑書類

証憑(しょうひょう)という言葉は、証憑書類の管理に関わってきた方以外にはあまりなじみがないかもしれません。しかし、証憑書類の正しい取り扱い方を知っておかないと、あとになって必要な書類が残っていないという事態を引き起こしかねません。証憑書類が適切に管理保存されていないことで、不正を疑われたり追加の税金を請求されてしまったりする可能性があります。


この記事では、証憑書類とは何か、具体的にはどんな書類が該当するのかといったことを解説します。証憑書類は発行後、一定期間の保存が法律上定められており、その点についても合わせて紹介いたします。あらかじめ社内規定で定めておくべき事項があったり、税務署長の事前承認が必要だったりする事項もありますので、業務に関わる前に内容を確認しておきましょう。

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証憑書類とは?

証憑書類しょうひょうしょるい) とは、取引したことやその内容を証明する書類のことです。


何かしらの契約であればその内容を定めた契約書や注文書、その契約にともなって商品を納品する際の納品書、代金の支払いに関する請求書や領収書など、取引が進行していく中で作成する書類の多くが証憑書類です。証憑書類を残すことは法律上必要なことですが、それ以外に企業の活動に関わる様々な人にとってメリットがあります。


取引の当事者にとっては、取引内容を書面に残すことは双方で内容を確認することにつながり、書面で取引内容を改めて確認することで、当事者間での認識相違を防ぐことができます。また取引内容は書面を正とするとあらかじめ決めておくことで、対面や電話などで打ち合わせをした際に起こりがちな、いわゆる「言った言わない論争」を防ぐことも可能です。


当事者以外の関係者にとっても、証憑書類は有用な情報です。証憑書類を確認することで、その企業がどのような活動を行っているかを把握することができます。例えば株主や税務署にとっては、決算書類や税務書類がその企業の活動を把握するためのツールですが、証憑書類はその決算書類や税務書類を裏付けるデータとなります。


さらに企業の経営層にとっては、従業員が不正を働くことを防ぐというコンプライアンス面も証憑書類の発行、保管を義務付ける意味のひとつです。例えば仕入れや備品購入などを行う際、何もルールが無ければ発注担当者は懇意の業者に言い値で発注することや、水増し請求して差額を懐に入れてしまうといったことを引き起こしかねません。しかし証憑書類を残すことで、仕入れや備品購入の内容について担当者以外のチェックが可能になるため、不正をしづらくなります。


このように、証憑書類は企業にかかわるすべてのステークホルダーにとって、必要な書類です。


なお、書類には書面のほかに、電子データも含まれます。証憑書類を電子データとして残す場合、事前に管轄の税務署長による承認を受ける必要があります。また電子データであればどのようなものでも認められるというわけではなく、作成過程や保存方法に一定のルールがあり、それを遵守しているものでなければ証憑書類としては認められません。


そのため、証憑書類の電子化を社内に導入するためには社内規定の変更が必要であったり、機器や対応人材の導入が必要であったりとコストがかかります。一方で、紙ベースで証憑書類を保管するのに必要なスペースを確保する必要がなくなること、承認処理などの電子化により業務の効率化がはかれることなど、メリットもあります。

参考

電子帳簿保存法関係|国税庁 (nta.go.jp)

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証憑書類の種類について解説

証憑書類は、売上、仕入れ、雇用、その他契約の4種類に分けることができます。これには、取引や契約の内容を明示する書類や、金銭の移動を証明する書類などが含まれ、これらは証憑書類として扱われます。


企業によって発行している書類に違いがあるため、証憑書類を必ず同じ形式に揃えなければいけないと法律上決まっているわけではありません。とはいえ、単に「内容がわかるもの」だけでは、どの書類を保管すべきか判断に迷う業務担当者が出る可能性があり、また後々必要な書類が不足しているという事態も考えられます。そのため、業務担当者がスムーズに業務を進め、公平性も確保する観点から、社内規定により保管すべき証憑書類を事前に明確にしておく必要があります。


内容の正確性はもちろん、形式的な面でもルールの遵守が不可欠です。社内規定で定められたフォーマットが用いられているか、社内の承認プロセスを経ているか、押印が完了しているかなど、社内手続きが規定通りに実施されていることも求められます。


以下は4種類の証憑書類について解説をいたします。

売り上げに関する証憑書類

売り上げに関わる証憑書類には、契約書、請求書、領収書などがあげられます。これらの数字は企業業績に直接影響を与えるため、特に厳格な管理が必要です。監査や税務調査で細かに確認される場合も多いので、作成と発行はもちろん、しっかりとした管理と保管も必須です。

仕入れに関する証憑書類

仕入れ関連では、見積書、発注書、納品書、検収書などが証憑書類として扱われます。大企業では、仕入れ先との不正な関係を防ぐ目的で、特定の金額以上の仕入れには必ず見積書を先方から取得する、または複数の見積もりを集めるなどの社内規定が設けられることがあります。そのようなルールが存在する場合は、それに対応する証憑書類が必要です。

人事・従業員に関する証憑書類

従業員の給与に関する証憑書類も保管が必要です。給与明細書はもちろん、勤怠管理の記録なども揃えておくと良いでしょう。また、人事異動などに伴う通知書やその他の書類も必要になります。

その他の契約に関する証憑書類

オフィスの賃貸契約書や、リース契約を結んでいる備品に関する契約書も保管すべきです。さらに、銀行からの借入に関する借用書や返済予定表も、証憑書類として重要です。


各種証憑書類は業績や法的な問題、監査などに直接関わるため、非常に慎重な管理と保管が求められます。それぞれの企業で社内規定に従い、必要な書類をきちんと整えておくことが大切です。

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証憑書類の保存期間とは?

証憑書類は決算後も一定の期間、法的に保存が必要であり、保存期間は主に会社法と法人税法にもとづいています。具体的には、売り上げや仕入れに関する証憑書類は法人税法により7年、決算や株式に関わる書類は会社法により10年、事業報告や監査報告などの報告書類は5年の保存が求められます。労働に関する証憑書類は多くが労働基準法にもとづき、3年または5年の保存が定められており、一部は雇用関係終了から5年間の保存が必要です。このようにして、法的要求を確実に満たすため、指定された期間内に証憑書類を適切に保管する必要があります。

参考

No.5930 帳簿書類等の保存期間|国税庁 (nta.go.jp)

まとめ

証憑書類とは、売り上げや仕入れ、雇用などの活動が行われたことを証明する書類のことをいいます。証憑書類があることで、取引の当事者や関係者がその内容を確認したりすることができます。さらに企業の経営層や株主からみれば、証憑書類を残すというルールを設けておくことで従業員の不正を抑制することができ、コンプライアンスの面からも証憑書類は必要な存在です。


証憑書類として具体的に認められるものは、契約書や注文書、請求書や領収書などです。現場で書類を扱う従業員が悩むことの無いよう、どの業務ではどの書類を保存するといったことを社内規定で定めておくことが大切です。


証憑書類は、発行後一定期間は保存しておくことが法律上求められています。基本的には法人税法に従い7年の保存期間が必要で、一部の書類については会社法により5年または10年、労働基準法により3年または5年の保存期間が必要と定められています。


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