企業や個人から依頼を受けてさまざまな調査を行う民間企業を調査会社といいます。かつては信用調査会社のことを興信所とも呼びましたが、現在では興信所は探偵と同義語となっており、探偵以外の調査会社が興信所を名乗るケースは少なくなっています。
この記事ではさまざまなジャンルの調査会社を紹介するとともに、企業の与信管理をサポートする信用調査会社について解説いたします。
調査会社とは?
調査会社とは、企業や個人の顧客から依頼を受けて特定の調査を行う会社をいいます。
調査の分野や方法は会社によってさまざまです。
たとえば生活者の消費意識や価値観、市場のニーズなどを調査するマーケティングリサーチ会社は多くの企業に利用されています。
ほかにも世論調査や交通事故の原因調査、選挙の出口調査などの専門分野に特化した調査会社があります。
近年ではテクノロジーや社会的ニーズの変化に合わせて、旧来の分野の枠を超えた包括的な調査方法や新たな情報収集システムの構築も進んでいます。
後述する信用調査もニーズが高い調査セグメントのひとつです。信用調査というと企業の倒産リスクを疑ってあら探しをするように思われがちですが、調査結果が良好であれば売掛債権の未回収リスクが軽減され、取引の拡大につながるメリットがあります。
近年では取引先が反社勢力とつながりがないかどうかを調査する反社チェックや、取引先が法令を遵守しているかどうかを調査するコンプライアンスチェックも重要な調査項目となっています。
信用調査とは?
信用調査とは、企業が他の企業や事業所と商取引を行う際に、取引相手が信用できるかどうかを調査することです。たとえばBtoBなどの企業間取引では売買の頻度が高いことから、取引のほとんどを月末締め翌月末払いといった代金後払いの掛取引で行います。
掛取引は信用取引とも呼ばれるように双方の信頼関係によって成立します。しかしながら取引先を信用するだけでは売掛金を確実に回収できる保証にはなりません。企業をとりまく経営環境は常に変化します。売掛金の回収前に相手の経営が急に悪化することもありえます。
信用調査は、信用取引を行う相手が売掛金を支払ってくれるかどうかを確かめることだといっても過言ではありません。売掛金の未収リスクを軽減するには取引先だけでなく取引先の取引先などの関係企業も含めて経営状況をしっかりと把握することが重要です。
信用調査の方法には、自社内の過去の取引データや営業社員が集めた情報を収集分析する内部調査、取引相手の経営者や担当社員に直接ヒアリングをする直接調査、調査対象の取引先や官庁の公文書、インターネットなどから情報を得る外部調査などがあります。
それらの調査で十分な情報を得られない場合は、専門の信用調査会社に依頼する依頼調査を行います。信用調査会社とは、法人や個人が営む事業の売上や取引状況、財務などの情報を収集分析して、第三者としての立場から信用リスクを審査する会社です。
企業間の商取引は前述のように代金後払いの信用取引で行われます。そのため新規の取引が発生した場合は信用取引の可否を判断するための信用調査が欠かせません。また既存の取引先に対しても定期的に信用調査を行い、未回収リスクの軽減を図るのが一般的です。
関連記事
信用調査とは 信用調査の4つの方法をそれぞれ解説 | URIHO BLOG
反社チェックとは反社チェックをやる理由と方法の解説 | URIHO BLOG
信用調査会社に依頼する費用はどのくらい?
信用調査会社に調査を依頼する費用は、依頼の内容によって変わります。たとえば取引先の経営状態や最新の売上高などの基本情報を低コストで得たい場合は、大手信用調査会社がオンラインで提供する企業情報検索サービスを利用するという方法があります。
信用調査会社のオンライン情報検索サービスで不十分な場合は、信用調査会社の調査員に企業調査を依頼することも可能です。料金は調査の内容や対象企業の所在地、調査日数などによって変ります。
業界最大手の株式会社帝国データバンクを例に取ると、調査員による企業信用調査は会員制サービスとなっているため、まず調査会員の申し込みが必要です。入会の申し込み手続きが終わると調査問合票が発行されます。
問合票は1枚で1社の信用調査を依頼できます。料金は調査問合票5枚で120,000円から。1件当たりに換算して24,000円が参考価格となります。さらに出張調査や調査日数などによってオプション料金が発生します。
参考
企業信用調査 | 商品・サービス | 株式会社 帝国データバンク[TDB]
インターネット企業情報サービス(tsr-van2) | 商品・サービス | 東京商工リサーチ (tsr-net.co.jp)
関連記事
法人の登記簿謄本とは? 取引における企業調査への活用方法もあわせて解説 | URIHO BLOG
法人番号とは 法人番号からわかることと倒産した際の法人番号の扱いとは | URIHO BLOG
履歴事項全部証明書とは?登記簿謄本との違いと概要の解説 | URIHO BLOG
まとめ
調査会社とは、企業や個人の顧客から依頼を受けて特定の調査を行う会社をいいます。
信用調査とは、企業が他の企業や事業所と商取引を行う際に、取引相手が信用できるかどうかを調査することです。
大手信用調査会社を利用する費用は、オンラインによるデータベース検索で月額3,000円から。調査を依頼する場合は1件あたり24,000円が参考価格となります。
売掛金保証サービス「URIHO(ウリホ)」は、取引先の倒産や未入金時に取引代金を代わりにお支払いするサービスです。事前に取引先に保証をかけておくことで、与信管理をしなくても安心して取引を行うことができます。また、督促業務に時間や労力を割く必要がなくなり、営業活動に集中することが可能です。
また、URIHOはすべての手続きがWeb上で完結し、スピーディに利用開始することが可能です。売掛金の回収にご不安がある場合は一度導入をご検討ください。