神繊興業（株）が破産申請

神繊興業（株）の概要

法人名：神繊興業株式会社
所在地：兵庫県豊岡市神美台157-32
代表者名：三木芳幸（社長）
業種：撚糸加工業
設立：1947（昭和22）年8月
資本金：5000万円
倒産形態：破産申請
負債総額：11億9743万円

神繊興業（株）について

神繊興業（株）は11月28日、事業を停止し、破産手続きを菅村朋子弁護士（すがむら法律事務所）に一任しました。負債総額は11億9743万円（2025年5月期決算時点）です。

同社は戦後の復興事業として設立され、当初は縫製加工業を手掛けていました。しかし、国内メーカーがアジア地域へ生産拠点を移す動きが進むなかで受注量が大幅に減少し、2013年頃には縫製加工業から撤退しました。その後は、繊維事業などを手掛ける専門商社の専属工場として、撚糸加工業に事業を集約しました。レディース・メンズ向けインナー用素材をはじめ、スポーツ衣料やアウター用素材、パンティストッキングやタイツなどのレッグ用素材の加工を手掛けていました。

最盛期には豊岡、神美、日高の3工場体制で操業し、1992年5月期にはピークとなる売上高約39億円を計上していました。しかし、不良在庫の発生や会計上の不適切な処理、日高工場閉鎖に伴う一連の処理などにより多額の特別損失を計上し、2012年5月期を境に大幅な債務超過へと転落しました。

その後は業容縮小により神美工場1工場体制での運営を続けていましたが、近年も売上減少に歯止めがかからず、2025年5月期の売上高は2億1546万円にまで低下しました。代表者の体調不良も重なり、事業継続は困難と判断され、今回の措置に至りました。