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債権回収

与信とはなにか 与信の重要性と与信管理について解説

与信とは

与信とは金融機関が顧客に対して貸付金やクレジット枠を設定する際に行われる、その顧客に対する信用度の評価や設定の行為です。この記事では与信の意味となぜ重要かを解説するとともに、与信管理について解説します。 この記事を通して与信管理についての理解がより深まるでしょう。

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与信とはそもそもなにか

与信とは、金融資源の貸付やクレジットの発行などを行う際、融資や融資枠に対する信用を設定する行為を指します。一般的に、金銭を貸し出すときには現金取引がその場で行われますが、企業間の取引では、製品やサービスの提供とその対価の支払いの間に時間差が生じます。特に、証券会社による信用取引や銀行の融資では、商品やサービスを先に提供し、その後で代金を受け取ることが通常です。


この時点でまだ回収されていない金額を「売掛金」といいます。この売掛金に基づく取引が可能なのは、相手企業に対する信用が存在するからです。この信用をどの程度与えるべきか、また、どの程度の金額を融資するべきかという評価を行うプロセスが与信です。

与信が重要な理由

与信は取引の円滑化に不可欠な要素であり、あらゆるビジネスフィールドにおける効率化の重要な手段となります。


例えば、商品やサービスを提供する際、全てを現金取引で行うとなると時間や手間がかかりますが、与信を活用することでこれらを軽減することができるでしょう。


金融機関や証券会社は、個々の顧客の返済能力、信用資質、担保の有無等を考慮し、その顧客への融資額を決定します。

与信管理とは

与信管理とは、後払いの代金が回収不能となるリスクを防ぐために、取引先の取引額や融資額に限度を設けるなど調査や審査を実施することによって管理することです。


取引先の業績が悪化していないか、このまま会社が潰れてしまわないかなど相手の与信を適切かつ正確に判断し、取引限度額を設定する必要があります。


現状の企業の売上だけでなく、過去のデータや今後の取引の拡大なども見越して限度額を定めるためにも重要です。

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与信管理が必要な理由

取引において与信管理は欠かすことのできない要素です。与信管理が適切に実施されない場合、企業は共倒れの危険、信用の失墜、さらには利益が上がっていても結果的に倒産する「黒字倒産」などのリスクに直面します。具体的に各項目について解説をいたします。

共倒れからの保護

与信管理の主な目的の一つは共倒れを防ぐことです。取引相手からの売掛金が膨大になるほど、回収不能になった場合の損失は増大します。


回収不能になり多額の不良債権を背負い込むと、業績が急速に低下し最終的には共倒れへと繋がる可能性があります。共倒れを避けるためには、与信管理は不可欠な行為です。

自社信用の維持

売掛金の回収が遅れると、支払い能力だけでなく会社の信用問題にも影響します。


売掛金の遅延が続くと取引先からの信頼が損なわれ、自社への信用調査が行われる可能性があるでしょう。


信用調査が行われると、決算書や企業データが詳細に調べられ、資金繰りに問題があった場合、信用度が下落し今後の取引に対して悪影響がでる恐れがあります。

資金管理の最適化

企業運営においては、商品やサービスの仕入れと売上のバランスを安定させることが大切です。


売掛金の回収が滞ると、ただ売上が立たないだけでなく損失を招く可能性があります。損失が利益を圧迫し大量の債権が生じた場合、赤字に転落する危険性もあるでしょう。また、資金繰りを怠ると、売上は増加しているのに資金が底をつき結果的には黒字倒産に繋がることも。この黒字倒産の主な原因は、資金管理の不適切さにあります。


そのためこれらのリスクを避けるためには、与信管理が不可欠です。与信管理を通じて取引先の信用度を評価し、適切な売掛金の管理を行うことで資金管理の最適化につなげることができます。

与信管理で気をつけること

与信管理を怠ってしまうと、取引先の資金不足や倒産が起きた際に自社に対してかなり大きな影響を及ぼす可能性があります。このようなことが起きないために気をつけなければいけないことについて解説いたします。

従業員との連携

与信管理において営業担当と連携を取ることは非常に重要になってきます。もし資金が未回収となってしまった場合、営業担当と取引先の交渉が必要となるでしょう。交渉の際に得た情報を参考にして与信管理を行いますので、従業員との連携は与信管理にとって欠かせない管理要素となります。

与信調査の範囲とコスト

与信調査の質を上げることは重要ですが、その分コストがかかってきます。調査会社をうまく活用すれば綿密な情報を得られますが、その調査もコストとの相談になってしまいます。与信調査にかけるコストが、売上や収益改善の内容に見合っているかの判断も行っていきましょう。

取引先管理の重要性

企業の売上や収益は常に安定しているものでなく、変動していきます。売掛金の未回収が発覚した場合、早期の対応が必要であり、未回収が出た場合誰がどの役割を明確に決めておく必要があるでしょう。また、取引先を一社に集中させないことも非常に重要になってきます。一社にしてしまうと共倒れを引き起こしてしまう可能性があるからです。


このように、自社だけでなく、取引先も含め、最低でも年に一度与信管理の見直しを行うことをオススメします。

まとめ 

与信とは、取引先の信用度や融資可能な金額を評価する行為であり効果的に行うことで取引が円滑に進行します。


与信管理とは、取引先の返済能力や信用状況を調査・審査し、貸付金や融資枠の限度を管理する行為です。与信管理が適切に行われないと、共倒れのリスクや信用の失墜、さらには利益が上がっていても倒産する「黒字倒産」などのリスクに直面する可能性があります。


与信管理を効果的に行うためには、社内の連携、与信調査のコストと効果のバランス、取引先の管理などに注意する必要があります。これらの要素を適切に調整することで、売掛金の管理や資金繰りを最適化し、企業の安定した運営を支えることが可能になります。


売掛金保証サービス「URIHO(ウリホ)」では、取引先の倒産や未入金時に取引代金を代わりにお支払いするサービスです。事前に取引先に保証をかけておくことで、与信管理をしなくても安心して取引を行うことができます。また、督促業務に時間や労力を割く必要がなくなり、営業活動に集中することが可能です。


また、URIHOは全ての手続きがWeb上で完結し、スピーディに利用開始することが可能です。売掛金の回収にご不安がある場合は一度導入をご検討ください。

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