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債権回収

催促とは 督促・催告の違いについてと催促をするタイミングについて解説

催促

掛け売りで取引をしていると、売掛金がスムーズに回収できない事態が生じることがあります。

相手方に支払いを促す際に使われるのが、「催促」「督促」「催告」といった言葉です。

この記事では、3つの言葉について次のことを中心に解説します。


  1.  そもそも催促とはなにか
  2.  督促と催促の違い/催促と催告の違い
  3.  催促の法的な扱いについて
  4.  催促をするタイミングと手段

記事を通して、支払期日を過ぎても売掛金が回収できないときの対応を学ぶことができます。

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催促とは?

催促とは、特定の事を早く終わらせるよう要請することです。この言葉は、例えば友達に貸している本の返却を催促するというような、普段の生活でもよく使われる言葉です。


ビジネスの場では、売掛金の回収が遅れるときなど、相手方に支払いを催促するケースが見られます。この際、督促や催告という表現も使われることがありますが、これらも広義としては催促といえるでしょう。

催促と督促の違い

督促と催促の違いについて、督促は、約束事を速やかに遂行するように促すことを意味します。一般的に催促よりも督促の方が強制力の強い言葉です。


例えば、税金の滞納があるときには、国や自治体が支払いを督促することがあります。また、企業間取引において、支払いが遅れている相手に対して支払いを求める場合、初めに催促を行い、解決しなければ督促という手続きに移るのが一般的です。


催促の手段は、電話やメールで事情を尋ねるのが最初のステップです。期日が過ぎただけでいきなり督促状を送るのは適切ではありません。相手が意図的に支払いを遅らせているわけではなく、単に支払期日を忘れていたり、支払ったつもりだったりすることも考えられます。また、請求書が何らかの理由で届かなかった可能性もあります。


そういった事情を考慮して、最初の問い合わせで支払いを催促し、何度問い合わせても支払いがない場合は「督促状」を送るのが一般的です。


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催促と催告の違い

催促、督促と同じく、相手方に支払い等を求める際に使われる言葉に催告があります。


催告の意味は、相手方に一定の行為をするように請求することですが、催促、督促、催告の中で一番強い促しを表すものです。


催促をし、督促状を送っても解決しない場合に、催告書を送るという方法がとられます。


また、催告は民法150条で「催告があったときは、その時から6ヵ月を経過するまでの間は、時効は、完成しない」と定義されていますが、ここでいう催告とは、債権者が債務者に支払いの請求をしたことを指すものです。


支払いを促すために、催促、督促、催告のどの表現を使ったものでも、法律では催告と判断されます。

催促の法的な扱いについて

債権者から相手方への支払催促は、文言が催促状、督促状、催告書のいずれであっても、法的な効力を有しません。


受け取ったほうも、差し押さえの執行などがあるわけではないので、直ちになんらかのアクションを起こさなくてはならないという緊急性の高いものではありません。


ただ、売掛債権には時効があり支払期日から5年が経過すると時効が成立してしまいます。(2020年3月以前に発生したものは2年)


しかし、督促状を送るなど催告をした場合は、その時から6ヵ月を経過するまでの間は時効が完成しないと民法で定められています。

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催促をするタイミングはいつがいいのか

支払が行われない場合の催促のタイミングは、支払期日の当日でも問題はありませんが、3日~1週間程度経過してから相手方に連絡を取るのが一般的です。


まずは「〇日までにお支払をお願いしていましたが、ご状況はいかがでしょうか」というような、状況を伺う文面が適当でしょう。

催促をする手段

催促をする手段は大きく3つ、メールや電話、直接訪問、郵便(内容証明郵便)があります。

メール・電話での対応

支払が滞っている場合の手順としては、まずはメールや電話で催促をするのがよいでしょう。


「支払をお願いします。」「支払が遅れていますがどうなっているんですか。」というような決めつけた言い方は避け、「お支払の期日を過ぎているのでご連絡させていただきました。ご予定はいかがでしょうか」というようなソフトな表現にします。


電話とメールはそれぞれに利点と欠点があり、文面で残せるという点ではメールが安心ですが、相手が読んだかどうかがわかりません。


電話は文面が残りませんが、相手に伝えたということが確認できます。

直接訪問

電話に出ない、メールの返信がないといった場合には、直接相手方を訪問する方法もあります。


企業間取引では訪問での催促は多くありませんが、例えば家賃の支払いが滞っているといったようなケースでは、個人宅へ訪問して催促するという手段もとられます。

内容証明郵便

電話やメールで催促をしても支払いがされない場合は、次の段階として文書を郵送するのが一般的な流れです。


何度か催促をした後、督促状を送り、それでも反応がなければ催告書を送ります。


内容証明郵便とは、差し出した日にちや内容を日本郵便が証明するものです。最終的に法的措置に進む流れになった場合を考えても、内容証明郵便で送付するのが賢明です。


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メールでの催促例文紹介

催促の第一段階として、メールで催促の文面を送るケースは多くあります。ここでは、メールで催促を送る場合の例文を紹介します。


―――――

件名「〇〇のお支払につきまして」

本文

〇〇株式会社

△△様

いつもお世話になっております。株式会社〇〇の△△と申します。

本日はお支払の件でご連絡いたしました。

〇月〇日にお送りしました請求書につきまして、

本日〇時現在、弊社にて入金が確認できておりません。

何かの手違いかとは存じますが、お支払期日(〇月〇日)を過ぎておりますので、

お手数ですが、ご確認くださいますようお願い申し上げます。

なお、本メールと行き違いでお振込みいただいている場合は、ご容赦くださいませ。

―――――

まとめ

  • 売掛金の回収が滞った際などに行われる催促は、大きく催促、督促、催告と3つの表現があり、通念として、催促~督促~催告の順で強い強制力を持ちます。
  • 催促は支払期日を3日から1週間程度過ぎたくらいのタイミングで始めるのが一般的です。
  • まずは電話やメールで催促を行い、反応がなければ督促状、催告書を送るといった流れです。
  • 督促状を何度か送付しても支払いがされない場合は、内容証明郵便で催告書を送るのがよいでしょう。

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