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債権回収

審査なしのファクタリングとは 利用の危険性とファクタリングに審査が必要な理由

審査なし

近年、手軽な資金調達の手段として中小企業を中心に注目度が高まるファクタリング。メリットのひとつが審査の早さです。銀行などの融資では審査に1週間程度かかりますが、ファクタリング会社は「最短即日現金化」などと入金の早さをアピールしています。


中には無審査のファクタリングもありますがリスクはないのでしょうか。この記事ではファクタリングに審査が必要な理由と、審査なしのファクタリングを利用するリスクなど、ファクタリングにおける審査について解説します。

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そもそもファクタリングとは?

ファクタリングとは、売掛債権を買い取って債権回収を代行する金融サービスのこと。近年では保証ファクタリングのように債権買取以外のファクタリングも普及していますが、この記事では利用者が多い買取型ファクタリングについて解説しています。

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審査なしのファクタリングってある?

企業がファクタリングを利用するのは資金繰りの改善に迫られているケースがほとんどです。そのため「審査なしのファクタリングを利用すれば資金調達が早いのでは」と考えがちですが、結論からいえば健全なファクタリングは審査なしでは絶対に利用できません。


一般によく利用されるファクタリングには大きく分けて2種類があります。ひとつは売掛債権の買取依頼者とファクタリング会社の2社間で契約する2社間ファクタリング。もうひとつは契約に売掛先も加える3社間ファクタリングですが、いずれも審査が必要です。


2社間ファクタリングでは売掛先に承認を得る必要がないため、迅速な資金調達が可能。一方で、債権譲渡を売掛先に通知しないため債権回収を元の債権者が行うことなり、未回収リスクが回避しにくいことから、審査のハードルは高くなる傾向があります。


次に3社間ファクタリングでは、ファクタリング会社が買い取った売掛債権の代金を売掛先からファクタリング会社に直接支払うことができるように売掛先の承認を得て、3社間でファクタリング契約を締結します。


3社間ファクタリングでは売掛先の合意を得なければなりませんので、契約の締結と資金化には時間を要しますが、売掛先もファクタリングに参加するため未回収リスクが低く、そのぶん審査には通過しやすいといわれています。

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ファクタリングに審査が必要な理由はいくつかありますが、最も大きな理由は代金の未回収リスクを避けるためです。買取型ファクタリングでは売掛金が回収不能になってファクタリング会社が損失を被ったとしても元の債権者が弁済する必要はありません。


逆にいえば貸倒損失が発生した場合はファクタリング会社が被ることになってしまうため厳格な審査が欠かせないのです。


ファクタリングに審査が必要な理由の2つ目は、売掛債権の買取手数料が売掛先の信用力によって決まるからです。ファクタリングの買取手数料率は一定ではありません。審査によって売掛先の信用力に問題ありと判断された場合は手数料率が高くなります。


具体的な手数料率はファクタリング会社や契約形態によって異なるので一概にはいえませんが、売掛債権の未回収リスクが高いほど手数料率も高くなると考えて良いでしょう。もちろんリスクが高すぎると判断された場合は買い取りを断られることもありえます。


ファクタリングに審査が必要な理由の3つ目は、金銭取引にありがちな詐欺被害を防ぐためです。絵画や宝石といった高額商品のマーケットに偽物が出回るように、債権の売買でも偽物で人を欺いてお金をだまし取ろうとする犯罪行為が後を絶ちません。


たとえば印鑑や書類を偽造して架空の売掛債権を作出したり、決算書や試算表を粉飾して審査に通りやすくしたり、債権を売却した後で計画倒産するといった詐欺的な手口や、同じ債権を複数のファクタリング会社に売却する違法な二重譲渡も横行しています。


ファクタリング会社が健全かつ効率的に事業を運営するためには、そうした被害をできるだけ回避しなければなりません。そのために取引相手の健全性と信頼性、および売掛債権の未回収リスクの有無などを徹底的に審査する必要があるのです。


ファクタリングの審査方法は会社や契約形態によって違いますが、基本的にはファクタリングを利用する会社の登記簿謄本と決算書、入出金明細、代表者の身分証明書、売掛先との取引記録といった書類の提出を求めて、依頼者と売掛先双方の信用力を審査します。


さらに買取対象の売掛債権が本物かどうか、本物でも不良債権や譲渡ずみの二重債権ではないかどうかなど債権の信憑性や健全性についても審査します。


依頼企業の信用力審査という意味では、信用取引における与信調査と似ていますが、ファクタリングの審査は書類審査が基本です。与信調査のように取引先の企業を直接訪問して聞き取り調査を行ったり、信用調査会社へ調査を依頼したりすることはありません。


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審査なしのファクタリングを利用するリスクとして考えられるものとは

前述したようにファクタリングを利用する際、基本的に審査は不可欠ですが、審査なしでも利用できるファクタリング業者がないわけではありません。ただし、そうした無審査ファクタリングには大きなリスクがともなうことも覚悟しなければなりません。

ファクタリングの普及とともにファクタリングを装ったヤミ金融業者も増加しており、金融庁が注意を呼びかけています。広告で無審査ファクタリングをうたいながら実態はファクタリングではなく高金利の債権担保貸付だったという悪質な事例も確認されています。


こうしたヤミ金融業者の手口で最も多いのは、契約時に債権の償還請求権を勝手に盛り込む手口です。償還請求権とは、債権を買い取った者が元の債権者に代金の全額支払いを請求できる権利のことです。


ファクタリング契約に償還請求権が盛り込まれると、ファクタリング会社が買い取った債権が焦げ付いた場合に元の債権者に代金の全額支払いを要求できることになります。そうした手口で貸倒リスクを回避できるからこそ無審査が可能になるわけです。


買取型ファクタリングは法律的には債権譲渡です。譲渡された債権が回収不能になったとしても元の債権者が弁済する必要はありません。無審査ファクタリングの業者は買い取った売掛債権が焦げ付いても損失を被ることがないように償還請求権を条件にするわけです。


このような契約は法律的には債権譲渡ではなく融資とみなされます。しかもヤミ金融業者は反社がらみの企業が多く、その罠にかかると恫喝や脅迫といった暴力的な取り立てに苛まれたあげくに法外な金利の融資によって返済を迫られる可能性が非常に高くなります。


そうなると資金繰りがますます困難になるだけでなく、企業としての信用が失われ、社員や家族にまで重大な悪影響が及ぶことにもなりかねません。「審査なしで即日入金!」といった甘い宣伝文句には大きなリスクをともなうことを決して忘れないでください。


参考

ファクタリングの利用に関する注意喚起:金融庁 (fsa.go.jp)

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まとめ

  • ファクタリングとは、売掛債権を買い取って債権回収を代行する金融サービスのことです。
  • 審査なしのファクタリングは基本的に存在しません。
  • ファクタリングに審査を要するのは貸倒損失や詐欺被害を避けるためと手数料率を決定するためです。
  • 無審査ファクタリングは無認可のヤミ金融業者が行っているケースが多く、償還請求権が盛り込まれたり、実態は高金利の融資だったりするので注意が必要です。

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